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今、再び訪れた不況によって内定取り消しをする企業がチラホラ出てきたと言う。
正直、この時期に取り消された方はたまったもんじゃない。
そこの企業に行くと言った代わりに、他の企業を辞退している。
それは内定を出す代わりに他の企業を辞退しろと要求する企業側の意向のもとに行われる。
学生側からしたら、内定をたくさんもらってその中から選びたいのが本音だが、それは企業に失礼だと企業側は言う。
しかし、いざこういう風に内定を取り消されたらそれは果たして正当な意見なのだろうか。
法的処罰があるわけではないが、内定を取り消す時の学生側の苦労は受験期の滑り止めを蹴る時の苦労の比ではない。
中には、辞退の意志を告げたら、採用担当者からかなり陰湿な嫌がらせを受けたという話もよく聞く。
先輩たちがそんな風習を受け入れて来たのは、内定を貰えればそこに入れるのだから仕方がないという思いでいたからだ。
けど必死の思いで他を辞退したあげく、行くと決めたところの内定を取り消されたらどうだろう?
企業側は確実に人数を確保し把握したいという気持ちがあるのだと思うが、それなら内定取り消しは反則だ。
他の企業を辞退させといて、やっぱ会社が経営難だから内定取り消し、なんて誰が納得するだろう?
これはトレードオフな関係だと思う。
他の企業を辞退させるのであれば、内定取り消しはタブーで、
他の企業を辞退させないのであれば、内定取り消しはOKという風にしてほしい。
普通に考えて、他の企業を辞退させて、内定も取り消せるなんてどう考えても理不尽だろう。
人の一生が決まるかもしれない時に、かわいそうで済まされる話では決してない。
ー理不尽さに対抗する空気を創るー