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ひとのはなし、その1。
備忘録として綴ります。
このあいだ、groundの高松聡さんのお話を聞く機会があった。
高松さんのおっしゃっていたことで気になったことは以下の9つ。
自分の言葉も加えてまとめ直しているので、若干のズレがあるかもしれませんがまあこんな感じです。
■豚インフルエンザには勝てない
なぜか?
・ものすごい伝染力→人から人へ伝わる
・新しいから免疫がない→人々に届きやすい
これぞ、広告的観点。
■良い広告とは。
・すごく面白いもの
・今までにない新しいもの
のどちらかしかなくて、すごく面白いものを創り出すのは才能に恵まれたある種の天才だけれど、
今までにない新しいものは比較的計算して創り出せる。
そして、自分は天才ではないから後者を実践しているんだ、とのこと。
■不可能なことはほとんどない。
多くの人は、”なんとなく”不可能だと思い込んでいるだけ。
”なんとなく”不可能なら、”なぜ”不可能かを考える。
なぜ不可能かがわかれば、それを乗り越えられる手段も考えることができる。
実際に、高松さんは宇宙での撮影やパブリックビューイングなどの、
会社の中で、”なんとなく不可能”と言われていたことを可能にした。
※宇宙での撮影のメイキングがあがってたので参考までにどうぞ。
広告において、たいていの不可能は、実際はほとんどが可能なことであることが多い。
”なんとなく”って一番こわいよね。そう思いません?
何においても、”なんとなく”をやめよう。
■NO BORDERキャンペーンについて。
日清食品の成り立ちを調べてわかった「食足世平」からアイデアを創出。
宇宙から見たら地球は1つ。そこに国境という線を引いたのは人間なら、
その線を消すこともまた人間ができるんじゃないかなと考えたそう。
そんな考えからこのCMが生まれたそう。
日清食品はいきなり社長にプレゼンできるおかげで理解が早いらしい。
そういった素晴しい企業風土を持ったクライアントとお仕事できるのは幸せですね。
自分もいつかはお仕事させていただきたいです。
■オバマキャンペーンについて思うこと。
予め決まっていた予算で考えるのではなくて、
自ら予算を創り出すというところがすごく良かった。
■教えてgooキャンペーンについて。
予算がそこまで多くなかったので、テレビCMを使わないことを決める。
ちなみに10億円の予算があったら7億円テレビCMに使うと約50%にリーチできるので、
予算がある場合はテレビCMは今でもやはり効果は絶大。
このキャンペーンでは陸海空を制覇というこれまた初の試みを展開。
■パブリックビューイングについて。
スカパーから予算0円での依頼からスタート。
当時、まだ電通の社員でしたが、
電通社員としてではなく、東京に住むいちサッカーファンとして考えることが重要で、
「偉大なる素人」になれるかが大事だとおっしゃっていた。
着想後はプロになれなければただの素人で終わってしまうけれど。
■FREEDOMキャンペーンについて。
日清食品からだけでなく、DVD投資会社からも資金をちょうだいした。
広告会社ではあまりやらない、事業展開。
■なぜ電通をやめたのか?
広告はマージンをとって儲ける仕組みだから、非常にリスクが低い。
それもあって、当時は広告会社は投資意識や事業をやるという意識が低かった。
ここが商社と違う点でもある。自分はもっとリスクを負ってでも新しいことに挑戦したかった。
やはり独立して自分でやった方がスピードも早く、スムーズにプロジェクトを進行しやすい。
あとは、管理職になって残業代が出なくなり給料が下がったという現実的な問題もあったらしい。
クロスメディア展開が叫ばれるようになった昨今、より高松さんの考えにはすごく共感できるなぁ。
商社のようにリスクを負ってでも収益をあげにいかないと厳しい気がする。
そもそも広告会社は利益率が低すぎると思うのは僕だけでしょうか。(電通は約2兆円弱の売上高に対して営業利益は431億円)
新たに販促費を取りに行くだけでなく、そこら辺も変わってくるとまた面白いかもな。
まあ現実には色々な問題があって厳しいのだとは思いますが、
何も知らないあまちゃん学生のうちに好き放題、言いまくろうと思います。
ーそしてどんな時も、最後までやり抜く決意を持つー