先週に引き続き、CHANGEを見ての感想。

まず、初回の視聴率が約24%とごくせんに負けて、キムタクの主演作の中でダントツの最低視聴率。

SMAP神話の崩壊がささやかれてるが、肝心の内容は別に悪くないと思った。

あえて5月スタートという異例の策を取ったのは、

政治ドラマは昔から当たらないと言われていることへのジャニーズ側の懸念からだそうだけど、

個人的には色々と見える部分があってすごく面白い。

むしろ今の世の中にはとても必要なドラマなのではないだろうか。

今の日本人はどれくらい政治について知っているだろう。

国会議員の電車賃が無料だってことをいったい何人の人が知っていたのだろうか。

多分、少なくとも僕ら大学生の中でそれを知っている人は稀である。

そんな中、このドラマは一般の人にわかりやすく噛み砕いて政治の事を風刺しながら伝えてくれている。

またキムタクを使うことによって、今まで政治に無関心だった層にも警鐘を鳴らすことにもなればいいとも思う。

第二話で総理が入院したのは阿部前首相への風刺だろうか。笑

しかし、このドラマは単に日本の政治の風刺をしているだけではない。


面白いのは、さりげなくテレビの影響力は強いのだということを暗に示しているところだ。


普段から日常的にインターネットを使っている僕が最初ドラマを見たとき、なんとなく違和感を感じたのはこのせいだろう。

ドラマの中ではほとんどインターネットを使ったシーンは出てこないし(単に必要がないだけかもしれないが)、

初回でキムタクが演じる浅倉啓太が圧倒的不利の中なんとか選挙に勝ったのも、最終的にはテレビのおかげだと言わんばかりのシナリオだった。

インターネットの普及が広がりテレビの力が危ぶまれる中、テレビ局的にはテレビのすごさを訴えていかなければならないと考えたのだろうか。

あくまで推論ではあるが、いずれにせよ、そうだったとしてもテレビ局としては全うな戦略だと思う。

しかし、CHANGEはそれだけでは終わらなかった。

さらに面白いと思ったのは、テレビは事実ばかりを報道して真実に迫れていないということも示唆しているあたりだ。

浅倉啓太は別に政治家になりたくないのに当選。特に素晴らしい政策を考えている訳でもない。

だがそこら辺には全く触れず、若いイケメン政治家「国会王子」と、流行りにのせて囃し立てるマスコミ。

今のマスコミ(主に報道と情報)はこんなことばかりやっているから衰退産業とか言われるんですよと言わんばかりの風刺。

僕自身、インターネットがテレビ以上のスピードで事実を報道できるこの時代、今こそテレビはもっと真実に迫る番組を作るべきだと思う。

もちろん、そういう番組が全くないという訳ではないが、概して今起きていることを追っかけて視聴率を取ることにばかり気を取られている気がする。

別にあれじゃテレビでなくてもインターネットで充分だと思ってしまう。せっかくテレビはハイレベルな映像表現が出来るはずなのに。

少し話が逸れたけれど、同じテレビ局内部の人が意図的に今のマスコミを風刺していたらとても好感が持てるが、もし仮にあれが意図的でなかったとしたら、テレビは終わりだろう。

テレビの良いところも悪いところもしっかり表現しており、少なくとも僕には、テレビの将来を考えさせられる良い内容になっているな〜と感じた。

もっとも、インターネットを排除するのではなく、上手く利用することが必要なのだと思うけど。

ちなみに、CHANGEというメジャーな単語にもかかわらず、検索したらちゃんと一番上にくるのはさすが。

ポッチとな

ーCHANGEとは変化だー